
曲紹介
放課後の教室、駐輪場のざわめき、坂道を越えていく自転車のペダル。日が暮れてカーテンを閉めれば、モニターの青い光が夜を塗り替えていく。 顔も知らないまま、ハンドルネームで呼び合った夜。回線の向こう側に、確かに誰かがいた。学校には友達がいて、画面の中にも仲間がいた——そのどちらも、まぎれもなく本物だった。 あの頃に打ち込んだ本音は、いまどこへ消えてしまったのだろう。辿れなくなった個人サイト、止まったままのアクセスカウンター、最終更新は2004年の春。データの海に沈んでいった、無数のハンドルネームたち。 ポケットの中に世界が収まり、境界線がほとんど消えてしまった今だからこそ、ふと思い出す顔のない誰か。アコースティックギターを軸に、エレキギターとドラム、ベースが寄り添う生演奏のミドルテンポ。懐かしさの灯る正統派ポップスが、過ぎ去った時間の手触りをそっと呼び起こす。 みんな、元気にしているだろうか。あの夜の向こうで、今も生きているだろうか。
投稿: kazumae
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